メーカー違えばこれだけ違う

先日お客様の楕円チェーンリングQ-RINGSの調整をおこなった時に発覚した問題ですが、解決の目星がつきました。

チェーンリングを固定する5ピンですが雌ネジの全長はインナーギヤ、アウターギヤ、クランクの厚みの合計よりわずかに短いぐらいが理想(短ければ固定できるけど、短すぎると別の問題も出てくるので。)ですが、Q-RINGSは1〜5番のポジションでアウターギヤの厚みが違います。1番が一番薄く、5番が一番厚い。なぜこのような仕様になっているのかは不明ですが、アウターを1番ポジションにした時、インナー5番にしないとROTOR純正クランクに付属の5ピンで固定できない厚みです。

この組み合わせはメーカー(ROTOR)が変速性能などの問題から推奨しておりません。メーカー推奨はアウターとインナーで1番違い、つまりアウター3番ならインナーは2番か4番ということになります。でも純正パーツでは対応できなかったので、短い5ピンを用意しました。

左がROTOR純正、右がKCNC。

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当店では取引していないのですが、KCNCの5ピンがROTORより約1ミリ短いです。ノギスで測りましたが見た目ですでに違いがわかります。全長で1mm、つばの部分で−0.2mmなので有効範囲はトータルで0.8mm短くなりました。

これなら短すぎず、しっかりと固定できました。

お客様にはご不便をおかけしましたが、これでしっかりとアウターもインナーも希望通りにセッティングできました。

こういうことが時々起こるのが自転車です。純正同士の組み合わせでも手直しや、加工が必要な場合もあります。ご注意ください。困った時は看板だけのプロショップではなく、プロがいるお店にご相談ください。

© 佐々木優 2018